特撰:夢の章~SONGS FOR DREAMS

さだまさし( 佐田雅志 ) 特撰:夢の章~SONGS FOR DREAMS歌詞
1.夢一匁

作詞:さだまさし
作曲:さだまさし

閑かな日だまりに並んだ ささやかな鉢植えの様に
老人たちは おだやかに吹いて来る 風を聴いてる

遠い昔のことの方が ずっと確かに憶えている
遠ざかる風景は何故か 初めて自分に優しい

生まれた時に母が 掌に与えてくれた
小さな宇宙だけがいつも 私の支えだった

こうして今すべてを越えて
しぼんだ掌に残ったのは
父の文字で おまえの命と書かれた
夢一匁

生まれ来た生命よ すこやかに羽ばたけ
悲しみの数だけをけして かぞえてはいけない

父と母が伝えた愛に 抱きしめられた子供たちよ
みつめてごらん その手に小さく光る
夢一匁


2.夢の吹く頃

作詞:さだまさし
作曲:さだまさし

待ち続けた風を孕み
鳥が今 翼を広げて
北の空へ 舞い上がる
空に橋を架けながら
そんなふうに誰もが皆
いつか吹く風を待つのだろう
いつか咲く花を待つのだろう
愛を抱きしめながら
夢は咲き 夢は散る
夢が舞い 夢が逝く
坂道のぼれ 泣かずにのぼれ
高く 高く 高く
いつか夢が きっと夢が
そこに 吹いて来るまで

時代(とき)を越えて生き続けて
今枯れかけた 大きな樹
けれども その枝さきで
今年の若葉が生まれてる
そんなふうに誰もが皆
消えない灯(あかり)を持つのだろう
消せない愛を持つのだろう
口に出さないばかりで
夢は咲き 夢は散る
夢が舞い 夢が逝く
この海わたれ 泣かずにわたれ
強く 強く 強く
いつか夢が きっと夢が
そこに 吹いて来るから
夢が来る 夢が来る
夢が吹く 夢が吹く
坂道のぼれ 泣かずにのぼれ
高く 高く 高く
いつか夢が きっと夢が
そこに吹いて来るから


3.夢一色

作詞:さだまさし
作曲:さだまさし

なにものにもとらわれることなく
君は君の空をゆけ
わたしは力のすべてをかけて
君の空を護ろう
信じているから 愛する訳ではない
愛しているから 信じる訳でもない
同じ夢を追いかけて 同じ場所まで往きたい
ただ一度だけの生命 夢一色に 染まれ

渡ることの出来ない河ならば
わたしを橋にすればいい
暗闇に迷うことがあるなら
わたしを燃やせばいい
許しているから 捧げる訳ではない
捧げているから 許せる訳でもない
同じ夢を積み上げて 同じ高さを生きたい
ただ一度だけの恋よ 夢一色に 染まれ

同じ夢を追いかけて 同じ場所まで往きたい
ただ一度だけの生命 夢一色に 染まれ


4.夢唄

作詞:さだまさし
作曲:さだまさし

夢の在所を 尋ね訪ねてゆく子らに
親はあれども 親は無し
寂し寂しや 肩に降り積む冬紅葉
友はあれども 友は無し
抱きしめて 暖めてやりたいよ

夢の在所に 迷い迷って散る花に
恋はあれども 愛は無し
こころころころ 吹き抜けてゆく虎落笛
愛はあれども 情は無し
泣きながら 慰めてやりたいよ

夢の在所に 辿り疲れた指の皺
日暮れ眺めて 道遠し
哀し哀しや 言葉木枯らし鎌鼬
吾が育てた 子に伐られ

あはれあはれと 哭く鳥は
あはれあはれと 哭くばかり
生きて生きてと 歌うなら
生きて生きて生きて歌え 夢唄

夢唄 負けてたまるかと
夢唄 歌い続けるよ
夢唄 聞こえるか
夢唄


5.夢のつづき

作詞:さだまさし
作曲:さだまさし

疲れ果てて 動けない
誰にもあるけれど
立ちすくんだ 俺の夢を
見捨ててたまるものか
あと少し もう少し
負けるな 俺の心
青空に 雨空に
笑顔で歌いながら
ときめく心 熱い願い
まだ忘れない まだ終わらせない

夢のつづき 見ようよ
まだ間に合うから
あと一歩だけ もう一歩だけ
歩いてゆこう

あきらめて あきらめて
あきらめきれなくて
掌に 燃え残る
夢はまだ死んじゃいない
あと少し もう少し
負けるな 俺の心
星空に あの人に
恥ずかしくないように
たった一度の この人生を
まだ倒れない まだ終わらせない

夢のつづき 生きよう
まだ間に合うから
あと一歩だけ もう一歩だけ
歩いてゆこう

夢のつづき 見ようよ
まだ間に合うから
あと一歩だけ もう一歩だけ
歩いてゆこう


6.夢しだれ


7.夢の夢

作詞:さだまさし
作曲:さだまさし

あなたとふたりきりで どこかの町で暮らしてる
そんな嬉しい夢を見た そして少し悲しかった
夢から覚めてみれば まるで子供じみていると
自分を嗤ったら切なくて 少し涙が出た

気づかれず咲いて散る花もあるように
咲かないままで散る恋もある

夢の夢だと わかってる けれど
逢いたい

いきさつはそれぞれあるし 生き方もそれぞれあって
誰もが思いがけずに暮らしたり はからずも生きていたり
夢を見るくらいは 多分許されると思う
けれど見るなら見るほどに つのる痛みもある

嘘と識って聴く言葉があるように
夢と知って見る夢もある

嘘の嘘だと わかっても 愛を
聴きたい

気づかれず咲いて散る花もあるように
咲かないままで散る恋もある

夢の夢だと わかってる けれど
逢いたい


8.夢

作詞:さだまさし
作曲:さだまさし

あなたの腕の中が
狭くなった訳ではなく
私があなたの夢を閉じこめる
狭い篭になるのが怖いから

さよなら そう書きかけて
迷ったあげくの置き手紙
あなたに逢えた倖せなんて
月並みな言葉しか浮かばない

※人は誰でも無器用で
悲しくなる位無器用で
けれども誰にも夢があり
ぎこちない様な愛がある
私の夢はあなた
へたくそだけど 愛してた※

夢ならいつか覚めるよと
笑ったあなたが哀しかった
優し過ぎたら届かない
けど優しくなければ 夢じゃない

あなたは夢の大空を
高く高く飛んで欲しい
私が涙をもしも流すなら
あなたの翼が見えなくなってから

(※くり返し)

私の夢はあなた
へたくそだけど 愛してた


9.夢街道

作詞:さだまさし
作曲:さだまさし

遠すぎる人を 愛し続けるように
追い続けて来た 夢がある
不器用だよねと 自分にあきれ乍ら
それが少し嬉しい 旅の途中

この夢 にがいか しょっぱいか
瓢々と空行く 雲のように
ただまっしぐら 駆け抜けてみるさ
夢街道 遥かなり

信じていいのか 道はこれでいいのか
問い続けて来た 夢がある
ひとに傷ついて またひとに救われて
それが生きることか 日はまた昇る

この夢 叶うか はじけるか
滔々と流れる 水のように
海に届かぬ 河などないさ
夢街道 一途なり

夢街道 果てしなく
永遠につらぬく 愛のように
道の途中で 倒れて悔いなし
夢街道 遥かなり


10.Dream~愛を忘れない~

作詞:さだまさし
作曲:さだまさし

Dream いつまでも
Dream 色褪せることなく
Dream 約束しよう
Dream 君を忘れない

澄み渡る信濃の空
君の夢の音
白銀の迷宮に 刻む夢の轍よ
時を越えて 胸に響く
君の笑顔と涙を 僕は忘れない
君と共にこの空に 架けた虹の名前と
五つの色を忘れないよ
Dream いつまでも
Dream 色褪せることなく
Dream 約束しよう
Dream 愛を忘れない

はるかなる長野の風
君の夢の色
幻の銀盤に 刻む光の階
時を閉じて 心に届く
君の勇気と力を 僕は忘れない
君と共にこの空に 懸けた夢の名前と
五つの色を忘れないよ
Dream いつまでも
Dream 色褪せることなく
Dream 約束しよう
Dream 君を忘れない

Dream いつまでも
Dream 色褪せることなく
Dream 約束しよう
Dream 君を忘れない


11.夢ばかりみていた

作詞:さだまさし
作曲:さだまさし

いつも夢ばかりみてた 子供の頃から
風に誘われ空に憧れ 海に恋してた
どんなに辛い時も あきらめなかった
宝島やトム・ソーヤ、ピーターパン みんな仲間だった
君の夢は 元気でいますか
今も地平の果てを にらんでいますか
いつしか時は過ぎて 大人になっても
僕の夢はまだ星空みつめて 今も咲いてる


12.最期の夢

作詞:さだまさし
作曲:さだまさし

めくるめく恋に夢中だったあの頃
生きることで必死だったそんな頃
悲しくて恥ずかしい日々も
いつかゆるやかに黄昏れてゆく

人は過去を哀しむべきなのだろうか
それとも忘れ去るべきなのだろうか
しあわせや不幸せなんて
自分で決めたら良いものなのに

やがて時が来て もしも
この人生の最期に
たった一つだけ望みの
夢を見させてくれるというなら

私はどんな夢が見たいと
願うのだろうか
もしもその夢で私の生きた
意味が解るとしたら

本当に大事なものは目に見えないから
大切な人も失ってから気づくもの
甘くて美しい季節が
気づいたら過ぎ去っているように

やがて時が来て もしも
この人生の最期に
たった一つだけ過ちを
償わせてくれるというなら

私はなにを償いたいと
願うのだろうか
もしもその事で誰かの心が
救われるとしたら

やがて時が来て もしも
この人生の最期に
たった一つだけ望みの
夢を見させてくれるというなら

あなたの夢が見たいと思う
きっとあなたに会いたいと思う

あなたの夢が見たいと思う
きっとあなたに会いたいと思う